美容医療診療指針まとめ(シワ・たるみ編)
今回は、「美容医療診療指針まとめ」の第2弾になります。
表情ジワや顔のたるみが気になるお年頃になりまして、個人的にも興味が出てきました。
治療を検討されている方は、こちらの記事をお読み頂ければ幸いに存じます。
見た目の年齢や外観に大きく影響するシワのような悩みを改善したいという要望は、はるか昔から存在します。
古代エジプト時代(紀元前1000年頃)から、シワ取り化粧品があったとされており、18世紀半ばのフランスではシワ取りの方法が書籍として販売されていました。
現代においては、30代以降の女性の約70%がシワに悩んでいると回答しています。
それでは、何故「シワ」はできるのでしょうか?
下図は「皮膚の解剖」と「シワ形成の要因」をまとめたものです。
皮膚は表皮と真皮で役割が異なります。
美容的には、表皮は「水分の保持」、真皮は「弾性(ハリ)の維持」といったところでしょう。
シワ形成は、「加齢による老化」と「紫外線による光老化」が原因です。
これは、基礎研究領域の老化の定義でいうところの「テロメアの障害(細胞の分裂限界)」、「ストレス性細胞障害」と似ています。
「ヒアルロン酸の減少」や「タイトジャンクションの変性」によって、「皮膚の乾燥」が進行します。
また、「コラーゲンの減少・変性」によって、「肌のハリ」が損なわれます。
常々、肌の保湿は大事だよと言われる理由がわかりました。
※さらに踏み込んだ内容は資生堂さんのサイトに詳しく記載されていますよ。
治療法
フラクショナルレーザー療法 (Fractional Laser Skin Resurfacing : FLSR)
高周波治療 (Radio Frequency : RF)
高密度焦点式超音波治療法 (High Intensity Focused Ultrasound:HIFU)
これらのレーザー治療は、熱エネルギーを用いて皮膚の内部組織に修復・再生機序を誘導することにより,「シワ」や「たるみ」を改善させます。
いずれも「弱く推奨」されており、非外科的治療を希望する場合は選択肢に入ってきます。
ヒアルロン酸製剤注入
(コラーゲン製剤注入)
これらの皮膚充填剤(フィラー)は、真皮層〜皮下深層に注入することにより、形状の補正を図る施術です。
このフィラーには吸収性(数ヶ月〜1年程度)と非吸収性があります。
吸収性:ヒアルロン酸、コラーゲン製剤
非吸収性:炭化水素系物質(パラフィン, ワセリン, PAAG)、シリコンゲル
重篤な合併症には、急性期としては血行障害による「失明」「皮膚壊死」、慢性期としては「感染」が挙げられます。
このような合併症の理解さえすれば、ヒアルロン酸に関しては、推奨度は「強く推奨」となっています。
※コラーゲン製剤はウシ由来なので、アレルギーチェックが必要です。
また、非吸収性フィラーに関しては、日本では未承認ですが、基本的には「推奨しない」となっています。
このように美容医療の治療のお話をするときは、毎回、注意書きをしておりますが、「長期成績」は不明なので、将来の副作用は誰にもわかりません。
しっかり説明を受けて治療を受けましょう。
ご意見、ご感想や間違いのご指摘をお待ちしております。
おしまい