千葉科学大学の公立法人化は誰のため?
「薬事日報」によると、大学側は、特に2016年から入学定員割れが続き、事業活動収支で赤字となっている薬学部の現況に対して、「公立化すれば全国から志願者が集まるため、学生の確保が期待できる」と説明しているようです。
果たして、本当でしょうか?
今回は、薬学部の新設ラッシュに伴い乱立した学部の再編について考えたいと思います。
千葉科学大は薬学部、看護学部、危機管理学部の3学部を保有している大学です。
市が77億円の補助金に加えて、市有地の無償貸与したことで、異例の速さで開学された大学になります。
そんな市税を盛りだくさんに投与した大学が、学生確保に苦戦し、赤字経営に陥る中、2023年10月に銚子市に公立大学法人化の要望書を提出しています
ここで出てくるのが、運営元の加計学園です。
もう嫌な予感しかしません。
書き直すと、「千葉科学大学(加計学園)が銚子市に対して、赤字経営の為、公立大学法人化の要望書を提出した」です。
こう書くと、怖いですね。
ただの学校法人が経営難を理由に、さらなる公費の負担を要求しているのです。
気になる方は、もっと調べてみて下さい。
実際に公立化をした場合に得られるメリットとしては、
教育の質とアクセス
教育の質の向上:安定した財政基盤が確保されるため、教育環境や研究設備の充実が期待できる。
アクセスの向上:公立大学化することで、授業料が低減される場合が多く、より多くの学生が質の高い教育を受けられるようになる。
財政面と地域経済
財政安定性:安定した財政支援が見込まれるため、大学運営がより安定することにより、長期的な教育計画や研究プロジェクトの実施が可能となる。
地域経済への貢献:公立大学としての地位確立は、地域社会における大学の役割を強化し、地域経済の活性化にも寄与する。
社会的・政治的影響
地域社会との関係強化:地元自治体との連携が強化されることで、地域のニーズに応じた教育・研究プログラムの開発が促進される。
真面目にメリットを書きましたが、当該の大学にメリットを有益に活用する方法はないと思います。
薬学部に関しては、卒業・国家試験合格率ともに最低ランクです。
以下の記事を参照されて下さい。
これが全てなのですが、現時点で質の高い教育が行われていると思いません。
優秀な学生は、この結果を見て受験はしないでしょう。
今後、革新的な改革が行われない限り、どんなに授業料が減額されようと、教育の質・アクセスが向上することはありません。
なぜ、そこまでして学校の存続を希望するのか正直分かりません。
そこには、天下りなどの闇があるのでしょうか?
そんな勘繰りをしてもおかしくないですよね。
大学は誰のためであるのか、よくよく考える必要があるでしょう。
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おしまい。