病院内で起こったトラブルを不定期に投稿していきます。
1分程度の小話です、
私は繁華街の近くの病院に勤めていたことがあり、当直中に変な患者さんが訪れることもありました。
そこで、第1回は「急性アルコール中毒のキャバ嬢」のお話です。
繁華街に来るようなお客さんは、お酒の飲み方も嗜んでいますので、飲みすぎて運ばれてくるのは、プライベートで何かあったか人が大半じゃないかなと思います。
ましてや、夜職の人間は楽しく飲ませるのがお仕事です。
今回、来院されたのはアフター後に友人と飲んでいたキャバ嬢さんです。
遠くから見る分には、綺麗でスタイルも良さそうな女性が運ばれて(引きずられて?)、入室してきます。
近くで見ると、なぜか頭からゲ◯をかぶっており、お酒と吐瀉物の匂いが凄い。
誰がみても、アルコールです。
服もはだけて、綺麗な顔が残念なことになっています。
仕事終わりに友人とサシ飲み、相談を受けていたら、いつの間にかトイレでこうなったと、、
呼吸状態やバイタルも問題なかったので、優しさで点滴を行いました。
意識を取り戻すと、「なんでこんなところにいるん」「誰この人?」と何度も聞いたことのあるような問答が始まります。
なぜかプライベートな話を始めて、女手一つで育てた娘が高校生になって、彼氏が出来たとのこと。
娘が過去の自分に重なって、あの頃の世間知らずの自分、将来が楽しみだった自分を思い出したとか。
救急外来で何を話してるんだろうと思いながら、意外と真剣に深く考えているんだなと感心しました。
多分、子供を産んで、離婚して、今、働いている自分に至るまでの人生を振り返ってしまったのかな。
しかしながら、長々と居座ってもらうわけにはいかないので、「気をつけて下さいね」と一言だけ告げて、ご帰宅して頂きました。
確かに、自分の子供が高校生位になったら、一人の人間としてちゃんと生きていって欲しいと思うのと同時に、その頃の自分と重ねてしまいそうですね。
何はともあれ、皆さんもお酒にはご注意を。
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おしまい。