本日、3月19日に薬剤師国家試験の合格発表が行われました。
今年合格したみなさんはおめでとうございます!!
以前、3月15日の医師国家試験の合格率について言及しました。
今回は薬剤師verです。
毎年、大学の合格率が出るのですが、見るべきところはそこではありません。
厚生労働省「第109回薬剤師国家試験の合格発表について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000199343_00011.html
今年の合格基準は、
①全問題の得点が420 / 688点以上 「1問2点」
②必修問題は全問題への配点の70%以上、各科目の得点がそれぞれの配点の30%以上
③禁忌肢問題選択数は2問以下 「これ以上間違えたら1発OUT」
上記に示すように、薬学部生全体が6割程度の点数で合格できます。
下図は各大学の新卒者のみの統計になります。
大学によっては、「出願者数」に対して、「受験者数」が異常に少ない場合があります。
我々も経験したのでよく知っていますが、国家試験を受験する前に、まずは大学独自の試験に合格しなければならないのです。※6年間通して
この人数の乖離は、「出願者数 - 受験者数 = 留年者数」になります。
赤文字は「留年者数」が10人以上、オレンジ文字は5人以上の大学になります。
前回の医師国家試験は上記の範囲で事足りたのですが、薬剤師国家試験の場合は、とんでもない大学がいくつも存在するため、20人以上のオーバーキルを行った所は「強調表示」を加えています。
※国家試験前に「君は受験資格がありません」と言われる人達の数です。
また、特に合格率の低い所に関しても、「強調表示」を加えています。
ある大学は留年者が63人も出ています。学年の半分以上です。ふざけてるんでしょうか!?
いづれにしろ、大学側の思惑としては、見かけ上の数字で合格率を上げたいのです。
くだらないですね。
私立の薬学部に圧倒的に「留年者」が多いのは、昔から言われています。
この統計は、新卒時のデータですが、実際はどの大学も6年間を通して、各学年で留年者を出しています。
私立の薬学部の場合、ストレートで国家試験に合格している人はどれくらいの割合なのでしょう?
これから薬学部受験を考えている方は、この統計結果も参考にして頂ければ幸いに存じます。
※学費の面で大きな問題になってくるでしょう。
薬学部の場合は、さらに問題なのは、「私立大学の既卒者(国家試験不合格で浪人中の人)の数」です。
総受験者数:13,585人に対して、
私立大学薬学部の既卒受験者数:4861人
全体の3分の1にまで及びます。
この状況は流石におかしくないでしょうか?
各学年で留年させて、学費を搾りとって、国家試験が終わったら、後は知らんぷりですね。
各大学や政府はこの現状を知りながらも放置しているのでしょうが、、
ご意見、ご感想、間違いのご指摘をお待ちしております。
おしまい